低コスト 金属3Dプリンター成形を可能にする「バインダー」

 今や「3Dプリンターでなんでも作れる」時代へと近づいていますが、金属3Dプリンターはその設備費用の面から、実際に導入することは難しいと言えます。 

 現在主流の金属3Dプリンター技術では、金属粉末(またはフィラメント)を溶融させるために、電子ビームやレーザービームを使用するため、どうしても設備的なコストが上がってしまうのです。

参考:株式会社日立ハイテクノロジーズ  みんなの試作広場「押さえておきたい金属3Dプリンターの基礎知識~造形原理や原料からメリット・デメリットまでを簡単紹介~」2018 

 そんな中、「金属粉末を溶融させなくても3Dプリンターでの成形を可能にする」という新たな発想のバインダーを第一セラモが製品化しました。

脱脂・焼結の概念図
出典)第一セラモ株式会社 「PIM用コンパウンド」,イプロス掲載技術

 この技術では、金属ではなく「バインダーを溶かす」ことで、レーザーなどの照射を不要とした。それにより、「一般的な樹脂3Dプリンター」で成形が可能となったため、設備費用は約1/10まで抑えることができるとのこと。

※ただしバインダーを除去する脱脂工程や、焼結工程では、それぞれ500℃、1000℃での焼結が必要となるため、高温炉は必要となります。

特徴


■メリット

・小型で複雑な形状のものの成形が得意

・切削で造るには難しい加工も実現

・高い寸法精度

・高密度・高強度

■デメリット

・大物部品は不得意。(脱脂過程で変形しやすい)

・熱脱脂に時間がかかる

 限界などはあるものの、これまでの「不可能を可能にする」技術だと言えます。今後の活用事例に注目です。

参考記事


・第一工業製薬 社報 「精密金属部品を寸法精度良く効率的に製造する MIM用コンパウンド」No.574 拓人2015秋 1

・第一セラモHP 「新技術_3Dプリンターコンパウンド」

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